「体重落としたい!」
「体脂肪落としたい!」
「いい体になりたい!」
ということを言いながら、皆さん意外と体脂肪が具体的にどういう風に落ちるか知らない方も
結構いらっしゃいます。
体脂肪燃焼のメカニズムを知って、筋トレやダイエットを効率良く行いましょう!
脂肪=悪者、そんなイメージがあるかもしれませんが全てがそうではありません。
脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類があり、それぞれが違う働きをしています。
・一度できたらなくならない?白色脂肪細胞について
一般に「脂肪」として認識されているものです。
この白色脂肪細胞は、体内で使いきれず過剰となったエネルギーを中性脂肪として蓄える働きがあり、いわゆる脂肪太りの原因となる細胞です。皮下や内臓の周りに多く存在しています。
妊娠末期の3ヶ月前(胎児期)、乳幼児期・思春期に集中して増殖し、一度作られると数は減少しにくいです。以前は、思春期までに生涯の脂肪細胞の量が決定すると考えられていましたが、最近の研究では、思春期以降にも体に脂肪が入り切らなくなれば、更に脂肪の数を増やして脂肪を取り込めることがわかってきました。
・脂肪を燃やしてくれる?褐色脂肪細胞について
白色脂肪細胞とは逆の、脂肪を減らすという驚きの機能を持っています。
脂肪細胞なのに、その脂肪を燃やしてエネルギーを消費することが期待されています。
成人では、首回り、肩甲骨付近、腎臓の周り、胸部大動脈周辺に少量存在しています。
骨格筋が少ない幼児期には、脂肪を燃焼して熱を発生させることで体温維持をしているため、この褐色脂肪細胞が多く存在します。しかし、基礎代謝の役割を担う骨格筋が出来上がる成人になると、熱源が骨格筋に移行するため、一部を残して減少していきます。
白色脂肪細胞と同じ脂肪なのになぜ褐色かというと、鉄(赤褐色)を含んでいるミトコンドリアが多く存在するからです。このミトコンドリアに存在するUCP(熱産生タンパク質)が白色脂肪細胞から分離された脂肪酸を取り込み、エネルギーへと変換します。
脂肪を燃やすとは?
私たちが無くしたいと思っている脂肪のほとんどは、過剰となったエネルギーが形を変えて白色脂肪細胞に蓄えられたもので、脂肪を燃やすとはこの貯蔵物を消費するということです。脂肪いわば体内に溜め込んだ固形燃料のようなものです。余分なものは燃やして無くしたいですよね?
では、どうすれば燃えるでしょうか?
脂肪は分解しないと燃やせない!
蓄えられた中性脂肪は、そのままにしているだけでは消費することができません。
各組織がエネルギーとして中性脂肪を利用するには、遊離脂肪酸という形に分解される必要があります。人は寒さなどの刺激を受けたり、運動をしてエネルギーが必要になったりすると交感神経の活動が活発になります。すると、リパーゼという酵素が活性化され、中性脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解します。
この遊離脂肪酸は余ると肝臓に送られ、また中性脂肪へと戻ってしまいます。
分解したら消費しよう!
エネルギーとして消費するには、やはり運動が効果的です。
減量するためには20分以上の運動時間が必要とされていましたが、最近の研究では、1日のうちに30分の運動を1回するのと、10分ずつ3回に分けて運動を行うことでは効果が一緒だったというのがわかってきました。
つまり、同じ運動で合計時間が同じであれば、一度にしても複数回に分けても効果は同じということです。
脂肪燃焼の効果を出すには、適度な運動時間とともに適度な運動強度も必要になります。
また、一回の運動では影響が少なく、数ヶ月以上の中・長期的な運動習慣が必要になります。
まとめ
食事制限などで摂取カロリーを減らしても、脂肪は燃焼されにくいです。
個人差があり普段の日常生活の活動量が少ない人は、ほぼ脂肪が燃焼しないと言っても過言ではありません。
体重が減っていたとしても水分や脂肪を燃やしてくれるはずの筋肉が減っていただけだったら本末転倒ですよね?
運動で脂肪を分解させるスイッチを入れるだけでなく、消費するために適度な運動を続けてあなたの理想とする体へ近づけましょう。